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KINOさんのときどき着物日記

「櫂」

一人でご飯を食べながらテレビをつけると邦画をやっている。
十朱幸代がものすごく暗い顔で極道みたいな緒形拳と対峙している。
わぁ〜なんだこれ・・と思いながらもだんだんに引き込まれてとうとう最後まで
見てしまいました。

この映画は五社英雄監督、宮尾登美子原作の「」。
とても有名な映画ですし、テレビでも何度も放映されているので
見た人も多いと思うのですが
私は何かドロドロしすぎている様な気がして今までみたことがありませんでした。
「櫂」は1985年の作品で「陽暉楼」「鬼龍院花子の生涯」とともに
高知三部作と言われているそうです。

大正から昭和初期の高知を舞台に緒形拳演じる女衒(遊女や芸妓を斡旋する人身売買業)の岩伍の妻となった十朱幸代演じる喜和の葛藤を描いた作品。

岩伍は家庭を顧みず次々に愛人を作り、愛人との子を喜和に育てさせる。
喜和の実の子である長男は病弱で死に、次男は事件を起こして刑務所行き。
とにかく苦労の連続で、ひたすら横暴な夫に苦しめられる。
まさにドロドロの愛憎劇!

何もかも力で押さえ込み、のしあがってきた岩伍だが、
喜和は屈服せず筋を通して岩伍の元を去って行く。
女を自由に動かして来た岩伍にとって
喜和だけが唯一自分の自由にならなかった女だったわけです。
喜和が去ったあとムチャクチャに暴れる岩伍。
むなしさと悲しみが際出つラストシーンが印象的で
なかなか見応えのある映画でした。

角刈りにサングラスで暴れる緒形拳さん・・凄みありすぎです(恐)

蒸し暑い夏の日にぴったりの濃〜い映画でした。

「櫂」_e0200405_22255512.jpg




by kinosan_kimono | 2011-08-16 22:33 | 映画・DVD

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