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KINOさんのときどき着物日記

もうひとりの息子 (Le fils de l'Autre)

10月28日アジアで最大規模の映画祭、東京国際映画祭が閉幕しました。
9日間の会期中約100本の映画が上映され、そのほとんどがこれ以降日本では二度と見られない可能性もあり、たくさんの映画ファンが来場しました。
私も何本か見たいものもあったのですが、なかなか予定があわず残念でした。
なんとか最終日の最終回、直前に決定する最高賞「サクラグランプリ」受賞作品上映だけは見る事ができました。

受賞作品はフランス映画の「もうひとりの息子」。
内容は**兵役のための検査で、生まれたときにパレスチナ人と取り違えられていたことを知ったイスラエル人の青年が、葛藤しながらも希望の光を見いだして行く過程を民族問題を盛り込みながら描いた作品です。

二人の青年の苦しみは言うまでもありませんが
自分の息子と信じて育てて来た両親もまた大きな苦しみを味わう事になります。
両方の両親がはじめて顔を会わせることになった場面で、父親はその状況に耐えられず怒りをあらわにして出て行くのに対して、母親はお互いに言葉を交わし、心が通じ合います。
上映前の舞台挨拶の時に女性監督のロレーヌ・レビが「この作品は母親に対するオマージュでもあります・・・」と言っていました。
たとえ境遇が違っても母親の子供に対する深い愛情は万国共通。
だからこそ相手の苦しみも理解することができるものです。
こんな所にも女性監督ならではの視点があって共感しました。

今、大ヒット中の映画「最強のふたり」は昨年の「サクラグランプリ」受賞作品で、二年続けてフランス映画が選ばれました。
「最強のふたり」に比べると地味な作品なので、大ヒットはちょっと難しそうですが、なかなか良い映画でした。

そう言えば主人公の青年を演じたジュール・シュトリクはなんと「ぼくセザール」という映画でセザールを演じたあのかわいい男の子でした。
大きくなりましたなぁ~~~
もうひとりの息子 (Le fils de l\'Autre)_e0200405_0355051.jpg




by kinosan_kimono | 2012-10-30 00:42 | 映画・DVD

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