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KINOさんのときどき着物日記

風立ちぬ

宮崎駿監督の「風立ちぬ」を見てきました。

***ゼロ戦設計者として知られる堀越二郎と、同時代に生きた文学者・堀辰雄の人生をモデルに生み出された主人公の青年技師・二郎が、関東大震災や経済不況に見舞われ、やがて戦争へと突入していく1920年代という時代にいかに生きたか、その半生を描く。***

公開してまだ日も浅いのに、平日のお昼だったせいか劇場はガラガラでちょっとサビシい状況でした。

普段からあまりアニメ作品やコミックを見慣れてないものですから、まさに絵空事に思えてなかなか映画に気持ちが入りこめずにいたのですが、二郎が東京に戻ってきたそのときに関東大震災が起こり、下町が火の海になって行くシーンで急に祖母のことを思い出し、映画が突然身近なものに感じられました。
祖母は東京下町で関東大震災に合い、当時赤ん坊だった父を背負って火事を逃れるため隅田川に入りました。降り掛かってくる火の粉を避けるために戸板を頭上に持ち、何度も水に潜ったそうです。
明け方になってやっと水から上がると、父はすでに背中でぐったりしていて皆がもうダメだと思ったそうですが、なんとか息を吹き返し助かったのだと、何度も聞かされていました。

映画の中でそんな震災の凄まじさが描かれていて、初めてそんな光景を目にしたのでアニメとはいえ恐ろしくてたまりませんでしたし、そこから戦争へと続く長く暗い時代を生き抜いてきた二郎を身近な人に重ね合わせて見てしまいました。

ジブリ作品にはよく飛行機が登場しますが、この作品でも宮崎駿さんの 飛行機やそれを巡る人々に対する愛情がとても伝わってきましたし、彼の好きな事を思いっきり詰め込んだ映画のように思えました。

主人公は本当に飛行機が大好きで ただひたすら良いものを作ることに没頭した人として描かれていてそれがゼロ戦であっても、それに対する引っかかりはあまり感じられません。実際の堀越二郎さんは本当はどんなふうに感じでいたのでしょうか・・・・
ちょっと気になります。
また堀辰雄小説に詳しい人が鑑賞すればまた違う視点での面白さも感じられるのかもしれませんが、私には映画としてちょっと勢いがないという感じがしました。

エンドロールで流れる荒井由美の「ひこうき雲」がピッタリとはまっていてとても良かったです。
風立ちぬ_e0200405_22411427.jpg


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by kinosan_kimono | 2013-08-04 22:38 | 映画・DVD

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